-- 建築研究室 ---

私の提案する住宅のかたち01

鉄筋コンクリートと木の組合せ

コンクリートの持っている特性のうち、私たちが重視するのは、その強固な遮断性です。 コンクリートでつくられた箱は、現在入手できる建築材料の中でより強く、内部空間を外から守ってくれます。

現在のように住宅環境が悪化している住宅地で、 他人から邪魔されないプライバシーの高い空間を創り出し、より厳しくなってきている自然環境から内部を守る手段としては、 コンクリートで箱をつくるのが最も効果的な手段であると考えます。

一方、コンクリートは材質的には粗く、人が触る、または人の行為に直接対応する細やか部分には不向きです。 したがって、そういう部分には木材という、なじみ深くて、加工性もよく、触れても優しい材料を使うほうがいいと考えます。

こういった組み合わせは、コンクリート、木以外にいろいろ考えられますが、 この2者の組合せが最もよいと考えるのは、 コンクリートの持っている遮断性、耐震性と、木の持っている癒しの効果の両者を、それぞれの欠点を補完し合いつつ、 調和がとれ、かつ設計手法により建築にかかる費用も抑えることができると考えるからです。

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私の提案する住宅のかたち02

沖縄のあるプロジェクトで沖縄市の住宅を一定期間、賃借していた時期がありました。

沖縄の住宅の例

台風の強風に頻繁にさらされるという事と、大量に発生する白蟻の被害に対する事から、現在の沖縄では、本州とは違って鉄筋コンクリート造の住宅が多くの割合を占めております。

(本州)木造:RC造 = 約 90%:約10%
であるのに対し、
(沖縄)約10%:約90%
と逆の比率になっています。

私が賃借したのも、鉄筋コンクリート造戸建賃貸物件でした。街の中を見ると、本州にもよく見られる版状のアパートもよくあるのですが、私が賃借した建物は独特のものでした。

1階は車庫状になったピロティ形式で、住宅部分は2階〜3階の吹抜けがあり、螺旋階段でつながるメゾネット、部屋は区分けはあるものの内部の建具は水回り以外にはなく、住空間はすべてひとつの空間内にある心地のよいものでした。



一体となる吹抜け空間

仕上げは、内外共にRC打放しで、仕上費用もかなり抑えられている。

鉄筋コンクリート造といえども、それほど費用はかかってなさそうです。 本州では、断熱材は必須ですが、それを考慮しても大幅にコストは抑えることができます。

サッシ際など、暴風雨の時に雨水が浸入してしまうなど、ディテールが気になるポイントをいつくか解消し、断熱の問題、少しばかりのプライバシーやセキュリティー(沖縄の地方エリアではこの感覚が低い場合が多々あるが、都心部では大切なポイントである。)の問題を解消すれば、本州の都心近郊部でも多いに好まれる住宅であると思いました。賃借用としても、自宅用としても…

本州内でする場合は、コンクリート躯体の劣化も抑えられる外断熱が望ましいと思います。


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